Q.実質利回り10パーセント以上の満室稼働中物件は魅力的か？

山内 和重 宅建士,FP1級,CFP®️,公認 不動産コンサルティングマスター

不動産コンサルタント | 新潟県

kwskさん、はじめまして。

賃貸物件への投資の場合のポイントとして、大切なのは次の二つです。

①将来、高く売却できるか（売却しやすいか）
②現状の利回りを維持していけるか（安定した収益があがるか）

①はキャピタルゲイン、②インカムゲインといいます。

利回りが高く設定されているということは、①と②が不安定（どうなるか分からない）だということです。ですので、利回りが高くないと買ってくれる人がいないという理由からそのように設定されています。
逆に、銀座や渋谷などの東京都心の一等地のテナントビルであれば、①と②が非常に安定しているので、利回りが低くても買ってくれる人がたくさんいるので、利回りが低く設定されています。

では、ご質問の本題ですが、プロの目線からいうと、地方の高利回り物件でも、物件によっては、非常にお得なものもあると感じています。

ただし、購入してもいい物件としてのポイント次の5つです。
①距離的に、自分が賃貸経営に参画できる（＝家賃の維持をしていく努力ができる）範囲内の物件であること（管理会社にすべてお任せというのは×）。
②人気の住宅地の近くにあり、将来、更地にしても売却できそうなもの。
③入居者とのトラブルがない物件
④人口が極端に減っていないエリアにあること
⑤家賃が落ち切っている物件（再生可能、それ以上下がりようがない）

利回りが高いということは、その高い利回りをしっかりと維持していくことさえできれば、収益は高く、短期間で資金を回収できるということです。

少し専門的な内容になってしまいましたが、購入すべき物件のポイントをつかみ、優良な物件があれば、地方の高利回り物件でもチャレンジしていく価値は十分あると思います。

以上、参考にしていただければ幸いです。

細井 久男 宅建士,FP2級,CFP®️,競売不動産取扱主任者,住宅ローンアドバイザー

株式会社ほそい住宅FP | 東京都

kwskさん、初めまして。ほそい住宅FP　細井と申します。

ご質問についての回答いたします。

結論から申し上げると、投資目的によって、良し悪しは違います。

確かに地方物件であっても、１億円程度で、満室稼働・実質利回り１０％超という条件は、目を引くことでしょう。

単純に目先の収益だけを考えれば、それも選択肢には入るでしょうが、チェックするポイントは、投資する目的や投資家の考え方によって違います。

もちろん利回りは重要なチェックポイントですが、節税重視なら構造や築年数のチェックも重要ですし、将来的な出口戦略を考えるなら、利回りが低くても都市部の需要を重視することもあるでしょう。

収益物件は利回りや価格などに目がいきがちですが、まずはkwskさんの不動産投資の目的やビジョンを、ある程度まとめることから始めると良いかと思います。

阪口 修一 宅建士,公認 不動産コンサルティングマスター

エスアール・パートナーズ株式会社 | 大阪府

kwskさん、はじめまして。

地方の投資用不動産は表面利回りが高く、都心の３％の投資物件を見ていると余計に魅力的に感じます。
地方の物件を検討するにあたり、まず考慮して頂きたいのは将来の人口減少です。
都心のように人が集まってくる地域には良いのですが、地方によっては空室リスクが不動産投資の最大の要素です。
特に地方は持ち家率が６０％以上と高く、賃貸需要が少ない地域もありますので、検討する物件の所在地域に需要があるのかを判断していく必要があります。
例えば工場などを誘致している自治体であれば、地元以外からの労働者も勤務されますので、賃貸需要が見込めます。
そのような地域で近隣物件より比較優位性があり、投資価値があると思われれば魅力ある物件も多数存在します。
また、購入後の管理についても検討しておかなければなりません。
遠方になるとご自身で管理することは難しく、地元の不動産管理会社に委託しなければなりません。
入居者との間に入り、円滑に経営をサポートしてくれる管理会社がいないと物件価値の低下につながります。
これらの点を考慮してご検討ください。